囲碁クエスト9路盤で初段を目指す上で意識したこと

将来自分で見返したときに昔を懐かしみながらにやける為に書いている意味合いが強いので、あなたにとってはありふれた内容かもしれません。他人の日記を盗み見るような気分で読んでください。

 

 

大まかに分けると以下の3つのことを意識しました。

 

1.死活を覚える

2.形を覚える

3.地を囲いすぎない

 

 

 

1.読んで字のごとく記憶するという意味での覚えるです。正解手だけを丸暗記するのではなく、失敗図を含めあらゆるパターンを映像として頭の中に留める感じです。これにより読みの力そのものが向上するだけでなく、似たような形の死活でも応用が利きます(と思っています)。

 

実戦では石の生き死にを読んだ上で「この手が先手になる」などワンステップ上の読みが求められます。形の生死をひと目で判別できるレベルまで落とし込むことで思考を大幅にショートカットでき、コウや攻め合いを含む局面にも強くなれます。

 

9路盤は狭いので隅の死活が頻発します。隅の基本形をいくつか覚えるだけでもレートは格段に向上すると思います(向上しました)。

 

 

 

2.ここでは一間トビやケイマなど、2~3個の石の繋がりでできる形のことを指します。

9路盤の定石を全て網羅しようと思った場合膨大な量ですが、特定の形の強み・弱点・攻め方に研究の焦点を絞ることでより小さな単位でのパターン作りが可能になります。

(盤の辺がどれだけ近くにあるか&近くの石の状況によっても手の付け方は変わってきます。)

これらの研究にはAI(KataGo)がとても役に立ちます。また、高段者の棋譜も非常に参考になります。

書籍の場合、19路を前提として書かれているものが殆どなので、参考程度に読むのがいいのかなと考えています。

 

 

 

3.実戦的に意識していることです。やや2の内容と被ります。

囲碁は陣取りゲームですが、「相手より大きく地を囲う」ことに囚われすぎると、形の弱点を突かれ石を分断させられたり、隅を丸々取られたりして負けることが多いです。

この現象を回避するために、自分は石そのものの効率を強く意識しています。

全ての石が効率よく働くように打つことで、中盤地合いで劣勢に見えても逆に相手の弱点を突けたり、ヨセで先手を取れて逆転できることもよくあります。

ここでの「石が働く」とは「石が取られない」という意味ではありません。盤上では取られることが確定している石でも、その石を利かせて他のところで地を獲得できれば、その石は役目を果たしたことになります。

この辺の感覚は突き詰めると非常に難解で、自分でもまだまだだと感じていますが、何となくでも地に囚われない感覚を持つことは非常に重要だと感じています。

 

 

 

 

 

 

(とびユニのDraw and Guessの配信を見ながら書きました。栗山やんみさん推しです)

omoriというゲームをプレイしました

先日、こういうゲームをsteamにて購入しました。

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元々年越しの夜のお供にと思い購入したのですが、想像以上にボリュームがあり、結局三が日をまるまるこのゲームの攻略に費やすことになりました…。
 
 
すげ〜面白かった…。
 
 
いや、面白かったというより、「満たされた」という表現が近いかも。
ここ最近の生活で不足していた精神的栄養を補填してくれたような感覚。心のビタミン剤。そんな感じです。
 
 
自分は普段あまりゲームを触ることはないので比較とかはできないのですが、とくに後半からは時間が経つのも忘れずっとディスプレイの中の世界に没入していました。
ゲームの進行とともに少しずつ情報が開示され、視界が開けていくのは本当に快感でした。
 
 
このゲーム、制作に相当年月を要したようで、開発者さんからはかなり時間を挟んで合計3つのトレイラー映像が出ているようです。
自分はもっとも最近の2020年のトレイラーを見て購入を決めました。
「omori 2020 trailer」で検索すれば出ます。
(ゲーム内の映像が含まれるので、まるまる完全初見で臨みたい人は注意。
動画の雰囲気が気に入れば買って損はしないと思います。)
 
 
 
宣伝記事みたいになっちゃったけど本当に面白かったので、比較的まとまった時間が取りやすく、心を揺さぶられたいという人は是非手に取ってみて欲しいです。
もし記事を見てくれている方で既にプレイ済だよって方がいれば、よければ語り合いましょう笑

あるなしクイズの正解と小噺

先日、twitterにてこのようなあるなしクイズを出題しました。

 

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記事をスクロールすると解説が表示されます。

初めて問題を見たという方は、2~3分考えてみてから

解説を見ることをおすすめします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


~解説~

 

 

Aの語群は、後ろに名詞をつけると抑揚が変化することがあります。

 


赤い⤵          赤い⤴部屋→

固い⤵          固い⤴素材→

美味しい⤵        美味しい⤴水→

薄い⤵          薄い⤴味付け→

 

これらのセンテンスは抑揚を変化させなくてもさほど違和感はありません。

 

赤い⤵部屋⤴

固い⤵素材⤴

美味しい⤵水⤴

薄い⤵味付け⤴

 


対してBの語群は、後ろに名詞をつけても抑揚が変化することはありません。

 

青い⤵          青い⤵部屋⤴

柔らかい⤵        柔らかい⤵素材⤴

不味い⤵         不味い⤵水⤴

濃い⤵          濃い⤵味付け⤴

 

 

※厳密に言えばこの解説は正確ではなく、NHK日本語発音アクセント辞典によると

"赤い""固い""薄い"の単語は平板型(語尾が下がらない型)として説明されています。

("美味しい"に関しては平板型と中高型の両方が登録されています。)

実際の会話では言い切りだと語尾が下がるため、

名詞をつけるとアクセントが変化したかのように感じられます。

 


twitterでは"知識が必要ない問題"と書いてしまいましたが、

普段標準語を離さない人にとっては標準語アクセントの知識が必要な問題でした。

ごめんなさいm(__)m


また、住んでいる地方によって解きやすさが大きく異なる問題になってしまったことも

重ねてお詫びいたします。


今後何かふっと思いつけばまたtwitterで出題するかもしれないので、

よければお付き合いください!

 

 

 

 

 


以下、この問題を作るきっかけになったちょっとした小噺です。

 

私はそのとき、日本語がネイティブではない海外住みの男性と談話していました。

なんてことはない普段の趣味などの話でした。

 

瞬間、私は彼が「赤い山だと、~~」と言った風に聞こえました。

私はその「赤い山」という単語が微妙に文脈に合わないと感じ、一瞬考えこみましたが、

すぐにそれは「高い山」の聞き間違いであったと気づきました。

 

なぜ私は「赤い山」という聞き間違いをしたのか?理由は明白でした。

彼のアクセントが「高い山」より、むしろ「赤い山」の

標準語アクセントに近かったからです。

 

彼のイントネーションは完璧であったでも関わらず、私のポンコツな脳は

それを普段さして使用することもない「赤い山」という単語に

勝手に脳内変換しまったことに私はびっくりして、その後の会話の最中も

ずっとその些細な事件が頭から離れませんでした。

 

 

あとで調べた結果分かったことですが、

日本語の形容詞は頭高型または中高型の割合がとても大きく、

平板型の形容詞は「赤い」を含め、かなり限定されるようです。

クイズに出ていないほかの単語だと、

「浅い」「遠い」などが当てはまります。


「高い山」を「赤い山」に聞き間違えたのは、

他に発音の近い平板型の形容詞が存在しないからだったのかと、

これを知ってようやく合点がいきました。

 

自分は耳で聞いた言語を脳内で処理するとき、

発音よりむしろ抑揚に重きを置いて処理しているのかも、と推測し得る、

日常の中の小さな驚きでした。

雑ファイヤー

どうもこんばんは。

何かしらついたての分野で文章を書きたくなったので久々に記事を書いてみます。





私は今の四段という段位を得るまでは割と段位やレートに固執するタイプの指し手でした。

初段や二段の頃、自分より高段の人が指す手にどうしても納得がいかないことが多々あり、それは自分自身が高段になれば理解できるような気がしていたので、そのへん段位に対しては割と強いコンプレックスを抱いていた気がします。




で、今は四段までは辿り着いたわけですが、正直根本的な盤面の見え方などが劇的に変わったとは思えないし、さして強くなった実感もないので、昔の自分と今の自分で何が違うんだろうと度々頭を悩ませるぐらいには自分の強さに疑問を持ち続けてます。

(もっとも最高段位でもない人が何を調子に乗ってるんだという話だけど)




ただその中で最近思うのは、自分って対局中自分で思ってるほど上手く指せてないよなーということ。

例えば他人の棋譜をviewerを通して見ていて反射的に首を傾げてしまうような疑問手でも、

自分自身対局のプレッシャーの中、時間に追われ、視野が狭くなっている環境下であれば易々とそのような手を選んでしまうことは日常茶飯事で、後日自分で棋譜を見返してびっくりするようなことが多々あったりします。

多分昔はもっと酷くて、今は多少対局慣れしたことでそこら辺がマシになってるのかな。




実戦的な話として思考の優先順位というのはとても大事なんですよね。

攻めの手を何十手と考えたところで自玉の即詰みを見逃して詰ませられれば負けなので、「今、自分が何を一番優先して考えるべきか」を常に明確にしておくことはかなり重要で、この要素が何となく段位者の中のレート差にかなり大きく直結してる気がします。




例えば、攻めが上手くいっているときは気持ち的にも受けの手を指しづらかったり、直感で指したい手を優先すると手順がぐちゃぐちゃになりがちなので、その辺は少し感情と切り離して思考のプロセスを組み立てる必要があって、それも実戦を積み重ねることで少しずつ思考の流れの癖をつけていくものなのかなと。




話をまとめると、対局を重ねることで優先して考えるべきポイントを多少無意識に選べるようになり、フィッシャーなどのルールにも少しずつ慣れてきた結果そこそこのレートを維持できてるのかなという仮説。

単純な盤面考察や読みの力においては低段でも自分より秀でてそうな人は沢山いるので、どちらかといえば実戦的な思考の部分で対抗できているのかなあと思いました。




段位関係なく、その人の吸収できると思ったところは全て吸収して、常に上を目指していきたい所存です。











もっとも最近は、対局しているときよりも一つの棋譜を複数の人間で鑑賞して意見を出し合っている時間の方が楽しかったりして、ああ自分は検討がしたくて対局を重ねているんだなあと思ったり。




昔の棋譜などを掘り起こすと、今とは玉回りの形だけでなく、そもそもの攻め受けの考え方などの意識にズレが感じられて、その辺りの変化は先人が検討を重ねて少しずつ進化を遂げていったのだと思うと、今は自分も歯車の一部として発展に貢献しているんだろうかと夢想します。

ひとりの指し手として、微細でもいいので盤上の戦術の歴史に波を立たせられる人でありたいなと。




そういうことをぼんやりと考えられることが、既に幸せなんですけどね。














〜〜〜



余談ですが、ちょっとマナーの問題について。


私個人の見解ですが、例えば初手投了が駄目とされているのは自動マッチングの趣旨に反する、と規約には記載されていますが、突き詰めると相手が不快に感じる場合があるからだと思っていますし、

裏を返せば相手が不快に感じる行為は規約に書いていなくても自重するべきだと考えています。(当たり前だけど)



規約に障らない範囲でその人が指したいように指すのはもちろん自由ですが、対戦相手への礼儀を欠いた行為をした結果、他のプレイヤー、ひいては界隈全体の空気に影響を与える可能性は考えて欲しいなと思います。

自由の責任というやつですね。



ついたて村がずっとほどほどに平和でありますように。